建築年数が長ければ耐震性を証明せよ

Xです。第5回目です。引き続き宜しくお願い申し上げます。

前回からの続きで「住宅用家屋証明書」発行のための要件について述べさせていただきます。


前回述べました「要件その3」の建築年数ですが、木造建物で築後20年超、非木造建物は築後25年超であっても一定の要件を満たしていれば「住宅用家屋証明書」は発行されるという件を、別の言葉で言い換えてみましょう。
要は、建築年数が長年に及んでいても、耐震性が現在の法律の基準を満たしていれば「住宅用家屋証明書」は発行可能です、ということの様です。

つまりは、その耐震性を証明することが出来れば良いのです。
そして証明するためには、当然ながら何某かの書類が必要となってまいります。



以下にその何某かの書類を列挙していきますと、

  1. 耐震基準適合証明書
    建築士等が発行する建物の耐震基準が現在の法的基準に合致している旨の証明書です。
  2. 住宅性能評価書
    住宅性能評価機関が審査の上、住宅耐震性能等が一定基準を満たしている旨を証明する評価書です。
  3. 既存住宅売買瑕疵担保責任保険
    保険法人等が検査の上、耐震構造等の性能が一定基準を満たしている建物が加入できる保険です。

上記3点の書類の内、どれか1点が住宅用家屋証明書発行のためには必要です。どの書類にしても手続等が煩雑な面があるのは否めませんが、取得すれば何かしらのメリットはございますので、不動産購入の際には宅建業者さんと相談しながら考えてみるのも良いのではないのでしょうか。


「要件その3」が前回からの分も含めて長々と書き過ぎてしまいました。反省して次へ参りましょう。

要件その4は、購入する建物の用途です。建物は、建てる計画を練る段階で、この建物は居宅にしようだとか、店舗にしようだとか考えている筈ですね。そしてそれは建物完成後に、不動産登記簿謄本「表題部」に種類という項目にて登記されます。

「住宅用家屋証明書」発行対象となる建物は、その用途が「居宅」となっているものです。「居宅」以外は原則認められません。但し、「居宅兼店舗」等の建物の場合は、全体の床面積中、居宅部分が90%以上ならば「居宅」として認め「住宅用家屋証明書」を発行するということになっております。



「住宅用家屋証明書」については、登録免許税軽減のために非常に重要な書類であるということは既に述べておりますが、具体的にどの程度軽減されるのかを最後に説明いたします。

例えば、築10年の木造建物を購入する場合ですが、本件建物の課税標準額が金1000万円であったとします。(課税標準額というのは埼玉県の場合、各市区町村役場の資産税課という部署で認定された額のことです。)

通常売主名義から買主名義に変更するための登記申請手続にかかる登録免許税の税率は2%です。本件の場合は、金1000万円×2%で金20万円の登録免許税を納める必要が生じます。結構高額ですよね。

しかしながら「住宅用家屋証明書」を使用して減税されると、税率が0.3%になります。ということは本件の場合、金1000万円×0.3%で金3万円の登録免許税となります。つまり本件では「住宅用家屋証明書」を使用して金17万円の減税がされるということです。
この金額は大きいですよね。

以下、次回に続きます。